【レンタルスペースは危ない? #2】「高額請求」の正体は、たいてい悪意ではありません

はじめての方へ

前回、レンタルスペースについて心配されていることを4つ挙げました。

そして、4つは同じ重さではないと書きました。

その中で、比較的ありそうな話だと私が考えているのが、今回の高額請求です。

ただし、先にお伝えしておきます。

多くの場合、悪意のある請求ではありません。

原因は、別のところにあります。


原因は、複雑な料金体系です

高額請求と言われるトラブルは、おそらく料金体系の複雑なレンタルスペースに起こりうることではないかと思います。

どういうことか。実際にある料金設定を並べてみます。

時間帯で分ける

平日でも、昼と夜で料金を分ける。

曜日で分ける

土日祝の料金を分ける。

これで、縦軸と横軸の料金体系になります。

さらに、利用者の属性で分ける

少し古いタイプのスタジオだと、ここに追加があります。

さらに料金設定をしているところもあります。

掛け合わせると、どうなるか

平日と土日祝、昼と夜、法人と個人、商用と非商用。

掛け合わせると、十数通りの料金が存在することになります。

こうなると、事業者としては理解していても、お客様としてはもはや最終的な料金が分からない状態になると思います。


だから「高く感じる」のです

ここがポイントです。

料金表に嘘はありません。書いてあるとおりに計算されています。

それでも、請求された金額が想定と違えば、「高額請求された」と感じます。

騙されたわけではなくても、そう感じてしまう。そして、その感覚は正当です。

分からない料金は、納得できません。


特に分かりにくいのが「属性による違い」です

もうひとつ、触れておきたいことがあります。

商用利用、または法人の場合に料金が高くなる。 そういった料金設定をしているスペースは、まだあります。

これは、一般の方から見れば理解しにくいと思います。

ホテルで例えてみます

私は前職がホテルマンでした。ホテルで例えるなら、こういうことになります。

同じツインルームなのに、法人の場合は5万円で、個人の場合は2万円で泊まれる。

同じサービスにもかかわらず、同じ部屋にもかかわらず、料金が異なる理由が分かりません。

実際、ホテル業界では法人だから高くするという発想はまずありません。

しかも、判断を利用者に委ねています

さらに厄介なのは、この区分を利用者が自己申告することです。

「これは商用利用にあたるのだろうか」

分からないまま予約して、後から指摘される。そこで揉めます。


人数で変わる料金も、同じです

分かりやすさという点では、人数による料金変更も似た問題を持っています。

人数が増えたら追加料金、という仕組みです。

一見、公平に見えます。ただ、当日に人が増えたときに揉めます。

そして幹事さんからすれば、事前に正確な人数が分からないことは普通にあります。最終金額が読めないまま予約することになります。


私たちがやっていること

ここからは、レンタルスペースALBEでどうしているかを書きます。

私たちは、シンプルな料金体系が大事だと思っています。

一部屋単位で販売しています

商用利用だとか、法人利用だとかということで、料金を分けていることはありません。

そして、分かりやすくするために人数による料金変更をするスペースもありますが、私たちは一部屋単位で販売することにしています。

何人で使っても、何に使っても、同じ部屋なら同じ料金です。

清掃費や電気代も込みです

料金体系をよりシンプルにするため、清掃費や電気代などもインクルードで料金を提示するようにしています。

後から「〜費」という名目が増えることがありません。

予約画面で、合計金額が出ます

料金は公式サイト上でも表示していますし、予約を進めると自動計算で金額が明示されるようになっています。

オプションも含めた合計で出ます。

人が手で計算して金額を決めるのではありません。システムが自動で出します。

来場前に、支払いが完了しています

そして、これが一番大きいかもしれません。

基本的に、支払いが完了した状態で来場していただくことにしています。

当日ゴミ処理が発生する場合などは、その場で対応することもありますが、それ以外は事前に完了しています。

つまり、当日に財布を出す場面が、基本的にありません。

帰り際の精算もなければ、後日の請求書もありません。

請求されるタイミングが、そもそも存在しない。


予約前に、確認できること

ここからが本題です。ご自身で確かめられることを書きます。

1. 予約を確定する前に、合計金額が出るか

これが一番大事です。

支払う金額が全部見えてから、確定できるか。

予約の途中で総額が表示されない、あるいは「後ほどご連絡します」となる場合は、その場で金額を確認してから進めてください。

2. 料金に何が含まれているか

清掃費、電気代、冷暖房費。 これらが別料金かどうかを見てください。

料金ページに書かれていないなら、聞いて構いません。

3. 追加料金が発生する条件

延長した場合。備品を破損した場合。ゴミを置いていった場合。

どんな施設でも、発生しうる場面はあります。問題は、それが事前に分かるかどうかです。

4. 支払いのタイミング

事前払いか、当日払いか、後日請求か。

当日や後日に支払う形だと、金額が動く余地が残ります。

5. キャンセル規定

いつから、いくら発生するのか。

そして、その金額の根拠が示されるか。 ここが曖昧な施設は、実際にキャンセルするときに揉める可能性があります。


まとめ

高額請求と言われるトラブルの多くは、騙そうとして起きているのではありません。

料金体系が複雑で、最終金額が見えないことが原因です。

だから、避ける方法もシンプルです。

予約を確定する前に、支払う総額が見えているか。

これだけ確認すれば、大きなトラブルはほぼ防げると思います。

分かりにくければ、聞いてください。ちゃんと運営している施設なら、答えられます。


次回

次回は、カメラとプライバシーについて書きます。

室内にカメラはあるのか。入り口はどうなのか。映像はどう扱われているのか。

私たちの方針を、そのまま公開します。


シリーズ一覧|レンタルスペースは危ない?(全5回)

運営する側の話も書いています

レンタルスペースを運営・開業される方向けの連載もあります。


【筆者】

レンタルスペースALBE 運営会社 株式会社ファーストクリエイト 代表取締役 鬼頭創一

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